建築家と施主の双方向ブログ?[とあるコメントから]

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先日、ちょっと意外なところから当ブログと筒井先生のブログが
施主と建築家の双方向blogになっているとの事で紹介頂いた。

(といっても、建築関連のブログでの紹介なので、
よく考えたら、ありうることですネ。^^;)

しかし、普段わたしはメルマガでも別ブログでもそうなのだが、
見る人の存在は認識しつつも、、、

「主観的な可笑しさ」も損ないたくはなく、ギャラリーは敢えてあってないかのごとく(笑)
基本的に人間ベースに目線を据えて、調子に乗って書いている。

そう書くと、なんだが仰々しいが、尊敬する人、好感をもつ人、
そして新しい世界をもつ人からは、建築に限らず、大いに発見がある!
その発見を自分なりに楽しみたい、という単純な動機である。

そんなわけなので、外部からこのブログについてのコメントをいただいた時には、
チョット面食らってしまった。自分の発見への試みが、他人の発見にもなるなんて。

グレイトだな。これはグレイトな新しい発見だ。

以下、コメント記事抜粋引用である。(⇒全文はコチラ (谷中M類栖さんのブログ) 
                     その節はありがとうございましたm(_ _)m

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正直私は勇気ある試みだな~と思いました。特に設計者。
でも、この双方向発信ブログを見ているとこのまま工事に入っても悠然と
施工者まで含めた三方向ブログをやってのけそうな雰囲気を感じてしまいます。

まあ、それは単純に施主と設計者の間でしっかり信頼関係が築けているように
見えるからこそそう思えるのですが、当然これから先、このように
幸せな形になってない三角形ブログなんてのも出て来ちゃうと思うんですよね。

そこにはやはり情報開示と信用の間の時差・認識差といった問題が大きく浮上します。
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勇気ある試み・・・確かに自分の仕事を公開しながら進行するのは勇気がいるかな。
そうかもしれない。しかしこれも筒井さんの人間性のすぐれたところだとおもう。

筒井さんと言う人は、ひとことで言うと「外側へ開いた人」という印象。
こう見えて(?)意外とネガティブが根底にあるワタシとは出発点がまったく違う。

自分の建築家としてのスタンスをもちつつ、別業界への間口を割に偏見なく広くもつ人だ。
これは意外にむずかしいことだと思う。

わたしのいる業界でもそうだが、専門性が高くなればなるほど、自分のやり方ができて
くればできてくるほど、無意識の内に既存の概念の枠で物事をとらえてしまいがちになる。

その中では往々にしていつの間にか「ジョーシキ」が世間の「ヒジョーシキ」になって
しまうこともアリ。。。しかもその「ヒジョーシキ」を理解しない外部が無知なのだ、
とそこで終わってしまう専門家も、わが業界には少なくない。(どっちが無知なのか!?)

けれども、本当の意味での「優秀な専門家」とは、業界を問わず、外部の人間に
「温度差を感じさせずに」、自分の専門分野の内容を説明、理解させることが
できる人のことを言うのではないだろうか?

そのためにはできるだけ自らに対する客観的な視点と、外側への広い間口が必要である。
筒井さんが、その専門家としての優れたスタンスをもっているのは既に上述の通りだが、
それだけではない部分がもうひとつある。

それは人間的な魅力。

あまり言うと、おぎやはぎみたいできもちわるいのでやめにしておく(笑)。

とにかくその人間的センスは一本筋が通っているというかキャラが立っているというか…
多分におつきあいいただいている部分が多いのは承知なのだが、それにしても素敵だ。

そのため、ブログで筒井さんに登場していただくときには、あくまで建築家というよりも、
筒井さんという人間ベースでの叙述をさせていただいている。

もしお願いしたのが筒井さん以外の建築家だったならば、このブログがあったかどうか
さえわからない。あったとしても、こういう形態をとったかどうかは、疑問である。

もっとも、すべては今目の前に進行中の現実しかないわけだから、比較のしようもない。

ただ、前提として書いておかなければならないのは、
このブログは結果として筒井さんという建築家との双方向になってはいるが、
あくまでブログはブログでしかないということ。

これは今回の一連の家を建てるということにおいて、「オマケ」くらいの存在なんである。

それぞれのスタンスに一定の距離感を保っているから、楽しみの範囲でやっているわけで、
ここが相手方に対して言いたいことを書く場になっては意味がないし、
逆にこのブログの場を通じて、馴れ合いになってもいけない。

それこそ不幸せな形の双方向ブログになってしまう。だったら、やらないほ
うがいい。

あくまで本領は直接の意思疎通にあるわけだ。
本領は、現場で双方に相手の意思を確認し、理解し、尊重することにあると思う。

尊重とは、全ておまかせする事ではなく、施主は施主のなすべきことを考え行うという事。
施主は、相手にやってもらうことよりも、自分にできることを考えた方が生産的だとおもう。
建築家も工務店もプロだが、施主ははじめての体験なのだ。考えられることは山ほどある。

それに建築家も施工業者も、施主にはなれない。かわりはいないのだから。

本領を忘れては、いけない。あらためて自戒の念も込めつつ。

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