日経ホームビルダーの記事で見つけたこんな文章。
一部抜粋でご紹介するとと…
バブル崩壊以降に育った若い世代は資金を持っていないし、面倒なことは
嫌い。そんな世代はマンションや建売あるいは売り建ての戸建て住宅に手を
出しても、手間とコストがかかる「注文住宅」は建てないのではないか──
そうした想定や疑念を吹き飛ばすデータが、
アンケートを集計すると現れてきた。
・「中央→地方」「中心市街地→郊外」になるにつれて「注文住宅派」が増加
──という傾向はまだ素直に理解できますが、
・戸建て志向派の若い世代は郊外や地方都市の中心市街地はもちろん、
政令指定都市の中心市街地にもいて、どの立地条件でも「注文住宅派」が
多数派をなす
・世帯年収が400万円未満でも、戸建て志向派の中では「注文住宅派」が多数派
—–
ここで言われている若い施主とはいわゆる「団塊ジュニア世代」のこと。
つまりワタシも含む、第二次ベビーブームの世代だ。
記事の内容を要約すると、
「この世代はお金を持っていないはずなのに、注文住宅志向が強い、ナゼ?」
ということ。
このことについて、ワタシなりに検証してみようと思う。
まず、この年収400万台というのは、世帯収入ということで考えてみる。
仮にこんな条件…
年収450万円、30歳、妻子あり、勤続8年の人を銀行が融資審査をしたとすると
融資可能額は~3000位万はでるのではないかと思う。
(もちろん勤務先や、職種にもよりますでしょうが……)
そこで、さらにきいてくるのが・・・!
「団塊ジュニア」の親世代である「団塊の世代」の大量退職。
団塊世代の退職金が⇒「団塊ジュニア」の家づくりに流れこむのである。
実際に、政府はそれを促進するように、住宅ローン減税政策の中で
親子(祖父母からも含む)間の資金提供に対する贈与税の優遇をしています。
この制度をつかったり、銀行よりも低金利での親ローンを組んだり、
もしくは親子二世帯住宅を作るなど、資金面での問題は、
親世代の資金と切り離せないのではないか?というのがひとつの考察です。
そしてもう一つ。
記事の中で、
「バブル崩壊以降に育った若い世代は資金を持っていないし、面倒なことは
嫌い。そんな世代はマンションや建売あるいは売り建ての戸建て住宅に手を
出しても、手間とコストがかかる「注文住宅」は建てないのではないか─」
とあったが、これはまるっきり逆のような気がします。
団塊ジュニア世代は、「個」の世代。
何だかわからないけれど「自由」と「個性」を大切にと育てられた世代です。
(大人になってその裏にある責任と自分の平凡さに愕然とするのダケドね~)
面倒なことは確かに嫌いだけど、自己表現には貪欲な世代。
そんな世代が、家をもつとなったら「自分たちらしい家」を求めるのは
当然の流れのような気がします。
注文住宅が面倒くさいというのも、わたしは幻想だとおもっています。
実際は、設計するのは自分達ではないし、建てるのは施工会社だし、
施主はポイントポイントで打合せするだけで、オーダーメイドが楽しめる
家づくりのおいしいどこ取りなんですよ!!
そして、もうひとつの勘違いは「注文住宅は高い!」という固定概念です。
そんなことはありません。
自分達の住まい方をよく考えて、お金をかけるところとかけないところを
めりはりつけて家づくりをすれば、いいものが適正価格でつくれます。
そして、そのほうが自分達らしい家として満足度も高いのです。
逆にとにかく建売、とにかく建築条件付でおまかせしてしまうと・・・。
土地の値段は変わらないわけですから、ウワモノ(建物)の方で、
徹底的に部材のランクを落とされたり、工事にかかる人件費を減らすために
専門でない人が、作業をするなんてことも・・・。
ここで、まとめてみると。
要するに
・今、団塊ジュニア世代は、資金問題を解決しやすい経済環境にある
・団塊ジュニアは家にも自己表現を求める
・注文住宅は思ったほど敷居が高いものではない
ということが、年収400万世帯の注文住宅建築を後押ししている気がします。
(以上、かなり個人的な経験も含めての考察!でした^^;)
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